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ある強迫神経症という壮年男性と生活を共にした経験がありました。

彼は、人が話しをしていると自分のことを話しているのだという意識にとらわれるのです。

だから、

こわくて、バスにも乗れないというのです。


彼は自分の気持ちを時々話されました。

若い人が話していると「自分のことをバカにして笑っている」という思いがどうしても出て来るといいます。

そんな彼ですが、普段はとても好青年なのです。


ところが、

自分が何か心に思ったときに、「人が彼を見て笑う」というようなことを彼が感じると

いきなり

「このやろう!」


ものすごい形相になって怒り出すのです。

好青年のときとまるで別人です。


彼の心の内部で起こっていることなので

周りからしたら、いきなり怖い形相で怒り出してくるのですからたまったものではありません

彼とお風呂掃除をしていたときに

私は急にトイレに行きたくなりました。

お手洗いにいたときに、彼が何か私を呼んでいるような小さな声が聞こえたような感じがしましたが、

なにぶんにもお手洗い中だったので


そのままに用をすませて


トイレから出たときに


彼が、ものすごい形相で殴りかかってきたのです。

僕のことを無視したということなのでしょうが


こちらの状況もかんがみてほしいところです。


こんなことが日常茶飯事に起こってくるのです。


そうです。


生活をともにしている私は何度も彼に殴られました。



急に表情が険しくなって


殴りかかってこられる恐怖といったら言葉になりません。


彼との生活は、一年間続いたのですが


彼のお父様が亡くなられたことなどがあり


私たちとの生活は終わりました




さて、ここからが重要なのですが・・・


その後


20年近く経ってから


ある有名な精神科医に「この体験」を話したときに


衝撃を受けたのです。



「強迫神経症の人は人に暴力を振るうことはないから彼は統合失調症だったのではないか」




彼が強迫神経症というのは、誤診だったのです!?